19秋大会総括.終

  遅い選手で完走できる確率が50%くらいと思われる選手がいたとしよう。

 その選手がまだ年齢が還暦前であるならば、その年の挑戦が失敗に終わってもまた練習して次に備えれば良い。ただ古希を前にした選手にとっては失敗したら次の挑戦の成功の確率は限りなく減じて行く。個人差はあるが65歳を過ぎると大体が皆そうなるものだろう。この中でも失敗を繰り返しても完走の意欲だけはいささかも衰えない方々には、この大会は大いに歓迎しなんとかして味方になりたいのだ。関門すぎてもその選手がふらつきながらも次に向かって行く姿などは、この’大会の理念に合致しているからこそ、関門時間を過ぎてもも思わず通過させてやりたいのが我が大会のスタッフの心情なのだ。ただ心を鬼にしても公平性を守るために時間が来ればアウトを宣言しているだけなのですよ。ただ、そんな根性の座っている選手ほど大会側のスタッフにとっては厄介なものはないのも事実なのです。関門時間と戦うその根性者の選手は、もうフラフラになり道路中央に出たり、崖から落ちそうになったり、あらぬ方向に逆走したり外れたり、もう見ていてハラハラさせられることが多く関門に間に合わないとわかりながら、次の関門まで走らせてあげたいのだけど、危なくてしようがないからここで収容車に乗せようと思ってはみても、自分で乗ると言わない限り見守ってあげたいのですよ。実にこれが厄介なのですが、安くはない参加料をいただいている以上は1mでも先に進ませてあげたいのですよ。当大会のスタッフの多くはウルトラランナーでありそこところがよくわかっている所以なのです。いつまでもこんな大会であっていたいし、日本に一つくらいこんな大会があっても良いのではないか、とスタッフの全員は思っていると信じています。