冬練.2

  

  

 

      転んでは起て転んでは尚も起て

            精神論者よ一度転べよ

      

    正月の走りぞめに激しく転倒して左足膝小僧の下が身まで削られる擦過傷を負う。

なんでもない突起で単にこんもりしたセメントの盛り上がりに左足を取られてしまった。下り坂を5分以内にスピードを上げた途端の転倒だったので我ながらド派手に転けちまった。転倒してレースをやめてしまう選手が多いのは、そのメンタルをへし折るくらいの衝撃があるのだ。激痛もだが、体全体の衝撃が十分にメンタルを萎えさせてしまうのだろう。まだゆっくりスピードの転倒は衝撃が小さい分いいのだがキロ五分以内のスピードではショックが大きすぎる。ただ、皮膚が焼けているし膿むかもしれず瘡蓋(かさぶた)ができるまで時間がかかりそう。ここでも年をとったと実感してしまう。 で、転倒の翌日岩屋山へ。骨には異常ないようなのでよかった。こんな時には山中に入りゆっくり走るトレールがいい。