春練.20

 

 

 

   山笑ふ桜散りつつ竹の秋令和二年の春もたけなわ

        やまわらふさくらちりつつたけのあきれいわにねんのはるもたけなわ

 

  いつもの春なのに今年の世相は鬱積している。

大体ブログやフェースブックなどは自己主張(自己PR)をするツールなのだが、そこに愚痴や非難は言うまでもなく、暗い話題は極力載せないように気を使っている。が、今年の春はコロナ騒動でついつい愚痴っぽい書き込みが多くなって申し訳ないとは思う。かと言って自分の行動や仕事をPRするのはいいとしてそれを自画自賛するのもかえって呆れられてしまうので、差し障りのなさそうな五七などを記しているのですが。

 上の短歌は俳句で言う「季語」が四つも入っている。「山笑う」「桜散る」「竹の秋」「春たけなわ」。短歌は季語に縛られない自由な詩なのだ。俳句十七音に対し短歌はみそひともじ(三十一文字)。自由に詠じればいい。

本日朝練したおり、ご近所の早咲きのソメイヨシノがしづこころなく花を散らし、対面の山は新芽が競うようにまた笑うが如く緑の濃淡を醸し出し、山道の無縁仏の竹林には竹の子が盛んに頭を出し始めている。普段通りの実に気持ちの良い仲春の季節なのだが・・・・。