秋練.14

 

 

   親戚の嫌われ者ごと台風の

          吠えて暴れて勝手に去りぬ

 

 しんせきのきらわれものごとたいふうのほえてあばれてかってにさりぬ

 

 毎回毎回甚大な被害をもたらし、瓦は飛ばされ窓は割れ、時には人の命まで拐っていく理不尽な台風(野分)。ただなぜかしらこの台風一過、この安堵と自然への畏怖と感謝の念が湧くのはなぜだろう。嵐はちっちゃなちっちゃな人一人づつの心の投影かも知れぬ。日本人の死生観と宗教観から嵐は荒ぶる神々の化身だとしているのかも知れぬ。日本人の神は八百万の神だとしたら神はその人の心の裡におわす。心におわす神々はすなわち良心として存在しているのではないか?「お天道様が見ていらっしゃる。」お前はその行いが恥ずべき行為ではないのかとその心の裡が問いかけている限りこの日の本に住んでいられるのではないかとは思ふ。国民として税金を払っている限り日本国民と名乗っていいように。・・・さて今回の台風も思いあがる人への警告と禊ではないかと思うのではあります。