22春(立春前).4

 

 

   鼻腔から腸(はらわた)までのイレウス管

          人の威厳を微塵に砕く

 

  解説。病気になってしまえば、少しばかり紡いでき人間としての威厳、尊厳、そして見栄やプライド、その様な物は数々の医療器具や施術の前には木っ端微塵に砕かれてしまう。なされるがままにしないと死んでしまうのだ。

 

 2021年春、前年コロナ第1波のために中止順延になった春の大会の準備が最終段階に差し掛かった3月下旬、書類作成のためにPCに向かっていた時に何か悪いものでも食べたのか急に腹痛がひどくなり、一晩待ってこれは尋常な状態ではなかったので翌日病院に行くと即入院となり、各種の診察検査の末手術となった。イレウスだった。幸い開腹でなく腹腔鏡手術だったので術後の回復は順調であったが大会直前での緊急入院で大会の準備ができず、この時事務局のメンバーに多大の負担をかけてしまった。この時の事務局の献身的な仕事には大変感謝している。入院中ベッドでできることは全て行いあとはコロナ感染の動向を伺っていたが結局第4波が襲い、長崎県のイベント中止要請でまたもや大会は中止に追い込まれた。

 さて入院した時に問診で盛んに聞かれたのは、過去腹部の手術をしたことがあるか?という事だった。私は30歳代の35年前くらいに虫垂炎を拗らせて腹膜炎になり三週間ほど手術入院したことがある。今回のイレウスの原因はその時の手術が原因で、今になって腹腔内で癒着がひどくなり、とうとう腹腔内で穴が開いてそこに小腸が一部落ち込んで閉塞を起こしていたものであったらしい。またこれが原因での発症は珍しいことではなく、個人差の時間的問題でもあったらしい。つづく