窓越しの戸建ての庭のグラデーション
小さき花が希望を灯す
病院の外は我眉山が迫り五階の病窓から眺めてみると、片渕町の住宅街の箱庭にはそれぞれ花壇や春野菜を植え家人たちが丹精込めて育てていらっしゃる。2021/4の頃。
術後、腹腔鏡の手術前の腹部内患部写真を見せてもらったが、それはそれはおどろおどろしき奇怪な画像でまるでSF映画のエイリアンが吐き散らかした粘膜の巣窟そっくりで、思わず我が腹の中のおぞましさに戦慄を覚えた。これでは腹腔内の臓器は正常に機能しないのは当たり前だと素人が見ても理解できた。それを担当医師が丁寧に癒着を切開し小腸の一部を縫合し穴に落ち込まない様に体内シートを敷く施術をしてくれたそうだ。あらためて命をに関わる直截的な仕事をしてくださる医療従事者の方々には本当に感謝に堪えない。おかげさまでややこしい手術後の後遺症や関連症も全くなく、またコロナ第4波の襲来で病棟自体が面会謝絶になっていたので大会の準備に勤しむことができ、また早く退院する必要を訴えていたので約17日間で退院できた。本当は大会がなければもう少し経過観察の入院を勧められていたのだが、とにかく大会のすべき準備がまだ終わっていなかったのだ。
まもなく大会が中止になりその落胆と参加者に対する申し訳なさでどの様に表現したらいいのか、しばらく精神の安定というか、精神の納まりようがなく暗鬱な状態が続いたのでした。これでは参加ランナーの方々に対しての示しがつかないのでしばらくして第4波が収まって8月のチャレンジ大会を企画することにした。それから11月の通常の大会の島原ステージにつながっていくのだが、そのことはまた別の機会に記してみたいと思う。書きたいのはこの手術と腰痛のことなのだ。ランニング練習は退院後1ヶ月後から始める事としよう。つづく。
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